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聖書を一冊で学ぶならどの注解書?

キリスト教界隈ではお馴染みですが、聖書の解説書として便利な「注解書(commentary)」というものがあります。基本的には、各書ごとに発行されているものが多いですが、聖書全体を学ぶとなると、一苦労です。むしろ、聖書の通読でさえ大変なのに、さらに注解書も各書ごとに読むことは、不可能と言ってもよいでしょう。

よくあるケースとしては、牧師が説教の準備のために注解書にあたるということがありますが、一般的に聖書を勉強しようと思って手を伸ばすことはなかなかないのかもしれません。事実、一般的な本屋さんには、注解書の取り扱いはほとんどありません。

また、日本語のキリスト教関連の書籍は値段が高いということもネックの一つとなっているように思われます。注解書は大体一冊¥5,000はします。ものによっては、それ以上ということもざらです。

ですので、実際問題として、聖書の勉強をしたいけれども、値段的にも、また実用的にも難しい面があることは否めません。

そこで、今回ご紹介したいのは、そのようなたくさんの注解書がコンパクトに1冊にまとまっているものです。以前にも、「スタディバイブル」というものをご紹介しましたが、それに似ています。ですが、「バイブル」というよりも「注解書」、つまり、説明や解説により特化していると言ってもよいかもしれません。

一冊にまとまっている分、情報は限られますが、厳選されたものとなっていますので、かえって読みやすく、理解しやすいと思います。反対に、個別の注解書は、ちょっと勉強したいだけの人にとっては、情報過多で、わかりにくいということもあります。私も個別の注解書にあたる前に、全体をざっくり確認したい時によく用いています。情報を多くすることは簡単ですが、必要な情報に絞って厳選することは難しいものです。ですので、非常によくまとまっている印象を受けます。

残念ながら、日本語のものはあまり選択肢がありません。これから翻訳が出てくることを期待します。

実は、今回特におすすめなのが、英語のものです。英語が苦手な方もおられると思いますが、英語の勉強と思って、一冊手元に置いてみるのはいかがでしょうか。何より、選択肢が多いので、自分に合うものを使われたらよいと思います。また、中にはKindle版もあるので、便利でもあります。

スタディバイブルとの異なる点は、こちらの方がすべての箇所について触れられていることです。その点において、一冊あるだけで、とりあえず気になる箇所を引くことができます。またそれをとっかかりにしたり、全体像や流れを把握することもできます。何より、コンパクトにまとめられているので、読みやすいということが大きいです。せっかく学ぼうと思っているのに、いきなり情報が多いと挫折してしまいますので、これはメリットだと思います。

また、英語に関してですが、学術書としても用いられる注解書とは違い、そこまで専門的な用語が使われているわけではないということも大きいです。今では、Kindleなどは、辞書機能も付いていますので、わからない単語もすぐに調べられますので便利です。ですので、英語が苦手だからとは言わずに、ぜひ検討してみてください。きっと豊かな学びに繋がると思います!

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